RelaxStoriesTV 心と体のリラックス図書館

YouTubeでは朗読動画、はてなブログでは小説、どちらから楽しみますか?物語の世界に浸れる2つの楽しみ方です。

勇ましいちびの仕立て屋

020勇ましいちびの仕立て屋
現代語訳:Relax Stories TV

 

はじめに
「勇ましいちびの仕立て屋」は、身長が低く小柄な仕立て屋の物語です。彼は自分の小さな体格に悩んでいましたが、やがて自分の長所に気づき、それを活かして成功していきます。

得られる「人生に役立つ教訓」

自分の弱点を受け入れ、それを長所に変えていく柔軟な心を持つこと
自分の強みを信じ、それを最大限に活かすことの大切さ
根気強く努力し続けることで、夢を実現できるという希望
この物語を通して、自分の弱点を認め、それを乗り越えていく勇気と、自分の長所を発見し活かしていく大切さを学ぶことができます。
小さな体格でも、努力と工夫次第で夢を実現できるというメッセージが込められています。


🍚勇ましいちびの仕立て屋
現代語訳:Relax Stories TV


「夏の朝、仕立て屋の小さなアトリエで、一人の男が窓辺の作業台に座り、
手元の仕事に熱中していました。
彼の指先は軽やかに動き、針と糸が布地を滑る音が静かな部屋に響き渡っていました。

その時、外から女性の声が聞こえてきました。
「美味しいジャムよ、お安く売ってるわよ!」と、
通りを行き交う人々に向けて叫んでいました。その声は仕立て屋の耳に届き、
彼は興味津々で窓から顔を出しました。
「こちらへどうぞ、おばさん。ここであなたの商品が売れるかもしれませんよ」と、
彼は女性を自分の店に招き入れました。

女性は重い籠を持って階段を上がり、仕立て屋の前に立ちました。
仕立て屋は女性にジャムの瓶を全て開けさせ、一つ一つを丁寧に調べました。
彼は瓶を持ち上げ、色と質感を確認し、そして香りを嗅ぎました。

最後に、彼は満足そうに微笑みながら言いました。
「おばさん、そのジャム、とても美味しそうですね。
だから、4オンス分を計ってください。四分の一ポンドでも構いませんよ」

「女性は、仕立て屋が求めたジャムを渡しましたが、思ったよりも売れず、
不機嫌にぶつぶつ言いながら去っていきました。

「さあ、このジャムが祝福されますように」と仕立て屋は願いました。
「そして、これを食べた私に健康と力を与えてくださいますように。」

彼は戸棚からパンを取り出し、半分に切り、ジャムを塗りました。
「これは美味しいはずだ」と仕立て屋は言いました。
「でも、食べる前に、この上着を仕上げよう。」
彼はパンを手元に置き、縫い続けました。

楽しみながら、縫い目はだんだんと大きくなりました。
やがて、甘いジャムの香りが部屋中に広がり、
壁にたくさんいたハエが匂いに引き寄せられ、パンに群がってきました。

「おい、誰がお前たちを招いたんだ?」と仕立て屋は言い、
不愉快な客たちを追い払いました。しかし、ハエたちはドイツ語が理解できず、
引き下がらず、さらに仲間を連れて戻ってきました。」

それでとうとう、仕立て屋は深い息を吸い込み、かんしゃくをおこしました。
彼の手は仕事台の下の穴から布切れをとりました。
「待ってろよ、お前たちにやるからな」と、
彼の声は静かだが力強く響き渡りました。
そして、彼の手は容赦なくバシッと布を打ちました。

布をどけると、7匹もの小さな生き物が静かに脚を伸ばして目の前にありました。
「汝はそういう男か?」と仕立て屋は自分に問いかけました。
彼は自分の勇敢さをたたえざるを得ませんでした。

「町中にこれを知らせなくてはいけないぞ!」と彼は思いました。
仕立て屋は急いで自分の帯を裁ち切り、縫い始めました。
大きな文字で「一撃で七!」と刺しゅうしました。
「世界中がその話を聞くべきだぞ!」
そして仕立て屋の心は、子羊の尻尾が風に揺れるように、
喜びで軽く揺れました。彼の物語は、これから始まるばかりでした
仕立て屋は、自分の勇気が今の仕事場には収まりきらないと感じ、
帯を巻いて世界へと足を踏み出すことを決意しました。
出発前に、持って行ける何かを探しましたが、古いチーズしか見つからず、
それをポケットにしまいました。
そして、戸口の前でやぶに絡まっている小鳥を見つけ、
それもポケットに入れてチーズと一緒にしました。


さて、仕立て屋は道を勇敢に進みました。彼の足取りは軽く、
疲れを感じることはありませんでした。
道は山道に変わり、一番高いところに到着すると、
力強い巨人が座って、周囲を見渡していました。

小さな仕立て屋は勇敢に近づき、声をかけました。
「こんにちは、そこで広い世界を見渡していますね。
私もその世界へ向かっている途中なんです。運試しをしようと思っています。
一緒に行きませんか?」巨人は仕立て屋を見下ろし、
馬鹿にしたように言いました。「屑め、この弱虫野郎!」

「そうですか?」と小さな仕立て屋は答え、上着のボタンを外し、
巨人に帯を見せました。「さあ、私がどんな男か読んでみてください。」
巨人は「一撃で七」という言葉を読み、
仕立て屋が男たちを倒したと思い、この小さな男を少し尊敬し始めました。

巨人は仕立て屋を試そうと思い、手に石を取り、ギュッと握って水を出しました。
「お前もやってみろ。力があるなら」と巨人は言いました。
「それだけ?」と仕立て屋は言いました。「それなら子供でもできますよ。」
ポケットに手を入れると、柔らかいチーズを取り出し、握りつぶすと液が流れ出ました。
「これならどうでしょう?こっちの方が少しマシでしょ?」
巨人は何と言ったらいいかわからず、
小さな男がそんなことができるとは信じられませんでした。

それで巨人は石を拾い、力強く空高く投げ上げました。
石はほとんど見えなくなるほど高く上がりました。
「さあ、小さな友よ、お前もやってみなさい。」と巨人は言いました。
「見事な投げだ。だが、その石は結局また地面に戻ってきた。
私は絶対に戻らないものを投げてみせるよ。」と仕立て屋は答えました。

仕立て屋はポケットから小鳥を取り出し、空に放ちました。
小鳥は自由になり、喜びを感じながら上空へと飛んでいき、
二度と戻ってきませんでした。
「どうだい?気に入ったかい?」と仕立て屋は巨人に尋ねました。
「確かに、お前の投げる技術は見事だ。」と巨人は認めざるを得ませんでした。
「だが、今度はお前がものをしっかりと持てるか試してみよう。」

巨人は仕立て屋を地面に倒れている大きな樫の木のところへ連れて行きました。
「お前に力があるなら、この木を森から出すのを手伝ってくれ。」と巨人は言いました。
「了解だ。」と仕立て屋は答えました。
「お前は幹を肩に担げ。私は枝を持ち上げるから。何と言っても枝が一番重いからな。」

巨人は幹を肩に担ぎましたが、仕立て屋は大枝に座っていました。
後ろを振り返ることができない巨人は、
木全体とおまけに小さな仕立て屋を運ぶことになりました。
後ろにいる仕立て屋はすっかりご機嫌で、
「三人の仕立て屋が門から馬で出て行った」という歌を口笛で吹きました。

巨人は、この重い荷物を途中まで引きずっていきましたが、
もうこれ以上進めなくなり、「きいてくれ、木を落とすぞ」と叫びました。
仕立て屋は素早く飛び下りて、今まで運んでいたふりをして両手で木をつかみ、
巨人に言いました。
「お前はそんなに大きな体を持っていても、木を運ぶことすらできないのか」

二人は一緒に進んで行き、サクランボの木を通りすぎる時、
巨人はよく熟したサクランボがなっている木の一番上をつかみ、
下に引き寄せ、それを仕立て屋の手に渡しました。
「食べてみなさい」と巨人は言いました。
しかし小さな仕立て屋は木を抑える力がなく、
巨人が手を放すと木は元の位置に跳ね戻り、
仕立て屋も一緒に空へと飛ばされました。

仕立て屋が無事に地面に戻ってきたとき、巨人は、
「何だよ?弱い小枝も抑える力がないのか?」と言いました。
「力がないわけじゃないさ。」と仕立て屋は答えました。
「一撃で七つやっつけた男に、それしきは何でもないと思わないか。
猟師がそこの茂みで撃っているから木を跳び越したのさ。
お前できるなら、私がやったように跳んでみろ。」
巨人はやってみましたが、木を越えることができず、
枝に引っかかったままになりました。それで今度も仕立て屋は上手をとりました。
巨人は、「お前がそんなに勇敢な者なら、我々の洞窟に来て一晩過ごしてみろ。」
と提案しました。小さな仕立て屋は「喜んで」と答え、巨人について行きました。
洞窟に入ると、他の巨人たちは火の周りに座って、
それぞれが手に一頭の焼けた羊を握って食べていました。


小さな仕立て屋は周囲を見回し、
「ここは私の仕事場よりずっと広大だな」と思いました。
巨人は仕立て屋にベッドを見せ、「ここで横になって眠りなさい。」と言いました。
しかし、そのベッドは小さな仕立て屋には大きすぎました。
仕立て屋はベッドの真ん中ではなく、片隅に潜り込みました。

真夜中になると、巨人は小さな仕立て屋が深く眠っていると思い、
大きな鉄棒を取り上げ、一撃でベッドを真っ二つにしました。
「これであの小さな者にとどめを刺したぞ」と巨人は思いました。
夜明けとともに、巨人たちは森へと入って行き、
小さな仕立て屋のことをすっかり忘れてしまいました。

しかし、そのとき突然、仕立て屋が元気に近づいてきました。
巨人たちは驚き、仕立て屋がみんなを倒すのではないかと恐れ、急いで逃げ出しました。

小さな仕立て屋は、鼻先が示す方向へと勇敢に進んで行きました。
長い道のりを経て、彼はついに王宮の中庭に到着しました。
疲れ果てた彼は、草の上に横になり、深い眠りに落ちました。

彼がそこで眠っていると、城の人々が集まってきて、仕立て屋を見つめました。
彼の帯に書かれている「一撃で七」の文字を読み、
「すばらしい!」と人々は声を上げました。
「この強大な戦士が平和なこの場所で何をしているのだろう?
彼はきっと力強い貴族に違いない」と彼らは話しました。

人々は王様のところへ行き、仕立て屋のことを話しました。
「もし戦争が起こったら、この人は重要な役割を果たすでしょう。
絶対に彼を行かせてはなりません」
と彼らは自分たちの考えを伝えました。この助言は王様の心に響きました。

それで、王様は宮廷の一員を送り、
目覚めたら仕立て屋に軍隊の仕事を申し入れるように命じました。
使者は眠っている仕立て屋のそばに立ち、彼が手足を伸ばし目を開くのを待ちました。
そして、王様の申し出を伝えました。
「そのために私はここに来たのです」と仕立て屋は答えました。
「私はいつでも王様に仕える準備ができています」

それで、仕立て屋は大切に扱われ、特別な住居が提供されました。


しかし、兵士たちは小さな仕立て屋を好意的には思わず、
「彼が千マイルも遠くにいてくれたらどんなに良いか」と考えていました。
「最終的に何が起こるのだろう」と彼らは互いに話し合いました。
「もし我々が彼と争い、彼が反撃したら、一撃で七人が倒れる。
我々の誰一人として彼に立ち向かうことはできないだろう」と彼らは恐れました。

それで、兵士たちは結論を出し、一団となって王様のもとへ行き、解雇を願い出ました。
「我々は一撃で七人を倒す男と一緒にいる覚悟はありません」と兵士たちは言いました。
王様は、一人のために忠実な家臣たち全員を失うことを悲しみ、
仕立て屋を見なければよかったと後悔しました。

 

しかし、王様は仕立て屋に解雇を告げませんでした。
なぜなら、仕立て屋が王様や家臣たち全員を打ち倒し、
自分を王位につけようとするのではないかと恐れていたからです。

王様は、小さな仕立て屋に使いを送り、次のように伝えさせました。
「あなたは優れた戦士だから、一つお願いがある。
この国の森には二人の巨人が住んでいて、彼らは盗みを働き、人を殺し、
物を壊し、家を焼くなどして大変な害を及ぼしている。
命を失う危険があるため、誰も近づけない。
しかし、もしあなたがこの二人の巨人を倒し、彼らを殺すことができたら、
私の一人娘を妻に与え、国の半分を持参金としてあげよう。
百人の騎馬兵も手伝うために一緒につけてあげる。」

小さな仕立て屋は思いました、
「これは私のような男にとってまさに素晴らしいことだ!
美しいお姫様と国の半分をもらうという申し出は、
生きている間に毎日あるわけではない。」
そして、「いいですとも。」と仕立て屋は答えました。
「すぐに巨人たちを制圧しますよ。百人の騎馬兵の手を借りなくてもやってみせます。
一撃で七つも倒す者が二人を怖がる必要はありませんからね。」


小さな仕立て屋は旅立ち、百人の騎馬兵が彼に従って行きました。
森の端に到着すると、仕立て屋はついてきた兵士たちに向かって、
「ここで待機していてください。
私一人ですぐに巨人たちを倒してみせます」と言いました。
それから、仕立て屋は森の奥深くへと進んで行き、
左右を注意深く見回しました。しばらくすると、
彼は二人の巨人を見つけました。二人は木の下で眠り、
その大いびきは枝を上下に揺らしていました。
小さな仕立て屋はすぐにポケットに石を詰め込み、
その石を持って木に登りました。半分ほど上がったところで、
彼はすばやく枝を伝って、眠っている巨人のちょうど上に移動し、
巨人の一人の胸に次々と石を落としました。
長い間、その巨人は何も感じませんでしたが、とうとう目が覚め、
仲間を突き、「なぜ私を殴るのだ?」と言いました。
「きっとお前は夢を見ているんだろう」ともう一人が言いました。
「私は殴ってなんかいないよ」二人は再び眠ろうと横になりました。

すると仕立て屋は二人目の巨人に石を投げました。
「何の意味だ?」とその巨人が怒鳴りました。「なぜ私に物を投げるのだ?」
と最初の巨人が歯を食いしばって答えました。
「私は何も投げてなんかいない」二人はしばらく口論しましたが、
疲れていたので、やがて口論をやめ、再び目を閉じました。

小さな仕立て屋は再びいたずら心を抑えきれず、大きな石を拾い上げ、
全力で最初の巨人の胸に投げつけました。
「これは許せない!」とその巨人は怒りに震え、
気が触れたかのように立ち上がりました。
彼は木が揺れるほどの力で仲間を木に押し付けました。
しかし、相手もまた同じように反撃しました。

二人とも怒りに燃えていたので、木を引き抜いてお互いに攻撃し、
長い間戦い続けました。しかし、とうとう二人は同時に力尽き、地面に倒れました。

 

それから仕立て屋は木から軽やかに飛び降りました。
「彼らが私がいた木を引き抜かなくて、本当に運が良かった。
さもなければ、私はリスのように他の木に飛び移らなければならなかった。
だが、仕立て屋というものは、
何といっても機敏なのだ」と彼は自分に言い聞かせました。

仕立て屋は剣を抜き、巨人の胸を2、3回突き刺しました。
その後、彼は騎馬兵のところへ戻り、
「仕事は終わった。二人ともとどめを刺してきたが、それはなかなか大変だった。
彼らは死に物狂いで木を引き抜き、それを振り回して抵抗してきた。
だが、私のような男が来たからには、それは無駄な抵抗だ。
何せ、私は一撃で七人を倒すのだから」と言いました。

「でも、あなたは怪我をしなかったのですか?」と騎馬兵たちは尋ねました。
「そんな心配は無用だ」と仕立て屋は答えました。
「彼らは私に一つの傷さえ負わせることができなかった」。
騎馬兵たちは仕立て屋の言葉を信じようとはせず、森へと馬で進みました。
そこには血の海に浸かった巨人がいて、
その周りには引き抜かれた木が何本も散らばっていました。

小さな仕立て屋は王様に対し、約束された報酬を求めました。
しかし、王様はその約束を後悔し、
この英雄をどうにかして手放す方法を考え出しました。
「私の娘と国の半分を受け取る前に」と王様は仕立て屋に告げました。
「もう一つ、勇者としての仕事を果たしてもらわなければならない。
森には大きな害を及ぼす一角獣がうろついている。
まず、それを捕まえなければならない」

「一角獣など、二人の巨人よりも恐ろしいものではありません。
何と言っても、私は一撃で七人を倒すのですから」と仕立て屋は答え、
縄と斧を手に取り、森へと向かいました。
一緒に送られた人々には外で待つようにと指示しました。
仕立て屋は長い時間をかけずに一角獣を見つけました。

やがて一角獣が仕立て屋に向かって突進してきました。
それはまるで角で彼を串刺しにしようとするかのようでした。
「ゆっくり、ゆっくり、そんなに急いではいけませんよ」と仕立て屋は言い、
立ち止まって待ちました。そして、一角獣がすぐ近くに来たとき、
彼は木の陰に素早く飛び込みました。
一角獣は全力で木に突進し、幹に角を深く突き刺しましたが、
角を抜くだけの力がありませんでした。こうして一角獣は捕まったのです。
「さあ、小鳥を捕まえたようだ」と仕立て屋は言い、木の陰から出てきました。
彼は一角獣の首に縄をかけ、斧で角を木から切り離しました。
準備が整ったところで、彼は一角獣を連れて森から出て、王様のもとへと戻りました。

王様はまだ約束した報酬を渡すことを躊躇し、三つ目の試練を提示しました。
「結婚式の前に、あなたは森で大きな害を及ぼしている猪を捕まえなければならない。
猟師たちも手助けをするだろう」と彼は言いました。
「それなら問題ありません」と仕立て屋は答えました。
「それは子供の遊びのようなものですよ」
仕立て屋は猟師たちを一緒に森へ連れて行かず、猟師たちはそのことを喜びました。
なぜなら、彼らはその猪に何度もひどい目に遭っており、
再び同じ目に遭うことを恐れていたからです。

猪は仕立て屋を見つけ、
口から泡を吹き飛ばしながら尖った牙を剥き出しにして突進してきました。
しかし、素早い仕立て屋は近くの礼拝堂に飛び込み、
すぐに窓に上がり、一跳びで再び外に出ました。

猪は礼拝堂の中へ追いかけてきました。しかし、仕立て屋は外で回り込み、
猪の後ろから扉を閉めてしまいました。
猛り立った猪は重すぎて不器用で、
窓から飛び出すことができず、捕まってしまいました。

小さな仕立て屋はそこで猟師たちを呼び、自分が捕まえた猪を見せました。
一方、猟師たちは王様のところへ行きました。
王様は、もはや約束を守るしかなく、娘と国の半分を与えました。


もし王様が目の前に立っているのがただの小さな仕立て屋であることを知っていたら、
彼はさらに悔しがったことでしょう。結婚式はとても豪華に行われましたが、
喜びはほんの少しでした。そして、仕立て屋は王様になりました。

しばらく経つと、若い王妃は夜に夫が夢を見て、
「ねえ、上着を作ってくれ。それからズボンも直してくれ。
さもないと、顔を定規で叩くぞ」と言っているのを聞きました。
それで、若い王はどのような出生だったのかがわかり、
次の朝、父親に不思議なことを訴え、
ただの仕立て屋でしかない夫を追い出してほしいと頼みました。
王は娘を慰め、「今晩、寝室の扉を開けたままにしておきなさい。
そうすれば、家来を外に出して、彼が眠りについたら中に入り、
彼を縛って船に乗せ、遠い世界に連れて行こう」と言いました。

娘はこれを聞いて納得しました。しかし、王の鎧持ちは話をすべて聞いており、
若い王と親しかったので、この陰謀を教えました。
「そんなことをさせるものか」と小さな仕立て屋は言いました。
仕立て屋は夜になるといつもの時間に王妃と一緒にベッドに入りました。
王妃は仕立て屋が眠りについたと思ったとき、
起き上がって扉を開け、再び横になりました。

小さな仕立て屋は、ただ眠っているふりをして、
はっきりとした声で叫び始めました。「ねえ、上着を作り、ズボンを繕ってくれ。
さもないと、定規で顔を叩くぞ。私は一撃で七人を倒したんだ。
巨人を二人殺し、一角獣を連れ出し、猪を捕まえたんだ。
部屋の外に立っている者たちなど、怖がるものではない」と彼は言いました。

外にいた男たちは仕立て屋がこう言うのを聞いて、
とても恐ろしくなりました。
それで、亡霊の軍勢が迫ってきているかのように慌てふためき、
逃げ出しました。それ以上、誰も仕立て屋に立ち向かおうとはしませんでした。
そして、小さな仕立て屋は、生涯を通じて王様であり続けました。


勇ましいちびの仕立て屋の話はコレで終わりです。また別の動画でお会いしましょう。
小説or動画が気に入っていただけましたら、フォロー。チャンネル登録、コメントとイイネをよろしくお願いいたします。